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公益社団法人日本放射線腫瘍学会

JASTRO Japanese Society for Radiation Oncology

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緩和的放射線治療普及のための好事例集 

事例27

緩和照射施行後のフィードバック

背景

同じ診療科の中でも、緩和照射の依頼が多い医師と少ない医師がいる。
(緩和照射の利用に偏りが大きい印象)

着眼点

緩和照射依頼の少ない医師でも、緩和照射の効果を実感できれば、もっと緩和照射を利用してくれるようになるのではないか?

緩和照射の効果をカンファレンスでフィードバックし、治療効果を共有してもらう

ここがポイント

  • 適応だけでなく緩和照射の治療効果や有害事象を共有
  • 止血照射や全肝照射など臓器別診療ガイドラインに記載がないものも、取り上げてフィードバック
事例27

解説

院内の緩和ケア研修会や合同カンファレンスで積極的に他科医師に緩和照射の教育、講演を行っている。しかし、同じ診療科内でも緩和照射をよく依頼していただける医師と、そうではない医師との偏りが大きい印象であった。

そこで、緩和照射の適応についてはカンファレンスで話すことが多いが、緩和照射後の治療効果についてもカンファレンスで共有することで、これまで緩和照射依頼の少なかった医師にも効率的にアピールできるのではないか?と考えた。

骨転移の疼痛緩和のように、よく知られておりガイドラインに記載があるものもあるが、出血性胃癌の止血照射や、多発肝転移による疼痛に対する全肝照射など、臓器別診療ガイドラインに記載はされてはいないが緩和照射が有効である病態もある。そのようなものもカンファレンスのなかで、照射適応とともに、照射後の治療効果や有害事象についても症例のフィードバックを行い、実感を持てるようにした。その結果、それまであまり緩和照射依頼のなかった医師からも、緩和照射の依頼や相談を受けることが増えた。

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