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公益社団法人日本放射線腫瘍学会

JASTRO Japanese Society for Radiation Oncology

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緩和的放射線治療普及のための好事例集 

事例05

緩和ケアチームとショートミーティング

背景

日常業務や各種キャンサーボードへの出席で手一杯。
がん病棟のカンファレンスまで参加することが難しい状況。

着眼点

緩和ケアチームとのコミュニケーションを密にすることによって、緩和照射が必要とされる症例の拾い上げができないか?

緩和ケアチームとショートミーティングを行い、緩和照射の適応症例を拾い上げ

ここがポイント

  • 少人数でフットワーク軽く集まる
  • 外来診療の合間に短時間で
  • 継続できるよう就業時間内に開催
事例05

解説

放射線治療科スタッフ(放射線治療医と看護師)と緩和ケアチーム(緩和ケア内科医とがん性疼痛看護認定看護師)とで、週1回、3〜5人程度のメンバーでショートミーティングを開催。

少人数のためフットワーク軽く集まることができ、お互いの意思疎通も図りやすく、20分程度の短時間で外来診療の合間(業務時間内)に開催しているため、無理なくほぼ毎週開催することができている。

緩和ケアチームはがん病棟での定期的なカンファレンスに参加しているため、入院中で緩和照射が有効と考えられる症例は、主治医と連携して緩和照射の紹介につなげていただいている(主治医と相談の上、緩和ケアチームから直接緩和照射依頼される場合もある)。また主治医から直接緩和ケアチームに介入依頼のあった症例で、緩和照射の適応がありそうと思われる場合にもショートミーティングで提示していただいている。このように緩和ケアチームと密につながることで、間接的に緩和照射が必要な症例の拾い上げができるようになった。また緩和ケアチームはペインクリニック科とも連携しているため、放射線治療よりも神経ブロックが適していると考えられる症例の連携もスムーズとなった。

骨転移による疼痛以外にも、たとえば止血目的としても緩和照射は有効であるという話をショートミーティングで出したところ、後日、緩和ケアチームから止血目的の緩和照射を主治医に提案していただいて紹介に繋がった症例もある。逆に、疼痛コントロールに難渋する症例をショートミーティングで提示して鎮痛剤の使い方のアドバイスを頂いたりと、お互いに知識・意識の共有を図ることで、結果としてお互いの診療の質の向上に寄与していると感じている。

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