第三者調査の実施判断基準と実施方法に関する理事会取り決め

2017年6月2日 制定
2022年11月9日 一部改訂

1.実施判断の基準

下記1) から8) の条件をすべて満たすことを原則とする。ただし、事象の社会的影響度、影響を受けた可能性のある患者の数、期間などを考慮し、理事長が特に必要と認める場合はその限りではない。

1. 1) 当該施設の設置者または施設長から理事長宛の書面による正式な依頼があること
2. 2) 放射線治療の品質管理あるいは安全管理に関連する事故であること
3. 3) 調査結果をJASTRO会員が共有することにより、国内の放射線治療品質管理、安全管理の向上に繋がると考えられること
4. 4) 影響度分類レベル3b以上またはAAPM TG-35の放射線治療過誤照射分類クラスIであること
5. 5) 当該施設のみでは十分な検証が困難あるいは当該施設の検証結果に対し外部評価を行うことが妥当と判断されること
6. 6) JASTROが第三者として調査を実施する際には、当該施設が全面的に協力すること
7. 7) 第三者調査の性格に鑑み、当該施設が調査報告書の内容への変更要求を行わないこと
8. 8) 施設側が調査に必要な費用を負担すること

2.第三者調査・評価の実施方法について

下記2つの方法のいずれかとする。

1. 1) 施設内調査の外部評価　(書面評価が原則、必要に応じ訪問聞き取り調査)。
2. 2) 施設内調査とは独立した形で第三者として調査・検証　(訪問調査が原則)。
   尚、訪問調査の代替として、WEBによる聞き取り等調査の実施も可能とする。

3.特記事項

調査結果ならびに報告書の公表については、下記の点に留意する。

1. 1) 当該施設が第三者調査報告書を公開する場合には、JASTROにおいても、その全部又は一部を必要な範囲で公開する。尚、非公開の場合であっても、調査内容ならびに調査報告書の内容の一部を公表に関することは、JASTROと当該施設が誠意を持って行う。
2. 2) 具体的な公表手順については、報告書をもとに当該施設から公開を懸念する箇所とその理由を提示していただき、それをもとにして医療安全委員会内で原案を作成し、弁護士の助言の下、最終案を当該施設・医療安全委員会・理事会の承認ののちに、会員専用ホームページにおいて公開する。