JASTRO 2005年定期構造調査解析結果(第1報)を掲載しました。
JASTRO 2005年定期構造調査解析結果(第1報)
2007年04月19日
JASTROは1990年以来、2年毎に全国的な定期的構造調査を行って参りました。昨年3月~本年2月までに第8回目となるJASTRO 2005年定期構造調査を行いました。全国の712施設のご協力をいただきました。厚く御礼申し上げます。結果の還元が遅れて申し訳ございません。一般解析データを本JASTRO HPからdownload可能にさせていただきました(データ細部の解説を含めたものはJASTRO誌に投稿予定ですのでご参照ください)。97%の回収率で、他学会にも類をみない詳細な分析となりました。今回は第1報としての一般的なものです。特に注目すべきは年間新患患者数です。約162,000人でした。総患者数(新患+再患)は約198,000人でした。今までのデータから2005年は約17万人と予想していましたが、昨今の現場での治療技術の高精度、複雑化やスタッフ不足により、患者受け入れにブレーキがかかっていないかどうか懸念されます。さらに人員負荷の詳細な分析へと進めて第2報を近日中にご報告します。装備のうちdualエネルギー、3DCRT機能は2/3に、IMRT機能は2割に装備され、充実しつつあります。
しかし放射線腫瘍医数は全国で774FTE(=実質マンパワー)であり、患者負荷は253人/FTE放射線腫瘍医でした。米国ブルーブック基準200名をはるかに超えており、不足しています。原発巣別分布は肺、気管・縦隔腫瘍20%、乳癌20%、泌尿器系12%(前立腺癌8.6%)でした。放射線治療の適応率は全国平均では人口千人当り1.2人でしたが、地域的には1.7~0.8の差がありました。これらのデータを基準として各施設のインフラ改善の交渉用のcustomizeされたデータも提供可能です。いつでもご連絡下さい。国際原子力機関IAEAの施設構造調査DIRAC(Directory of Radiotherapy Centers)へのデータ登録(511施設)も完了しました。近いうちにIAEAのHPに掲載されるかと存じます。
以上、ご報告申し上げます。
連絡先) DB委員会委員長 手島昭樹 宛
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