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公益社団法人日本放射線腫瘍学会

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平成18年度会長ご挨拶JASTRO会長に就任してを掲載しました。

JASTRO会長に就任して

2007年02月27日

日本放射線腫瘍学会第20回会長
久留米大学放射線科 早渕 尚文

 山田章吾前会長のあとをうけて、平成18年11月26日から日本放射線腫瘍学会(JASTRO)の会長を務めさせていただくことになり、責任の重大さに身がひきしまる思いです。
 さて、JASTROは1988年に発足以来19年、本年11月には会員数3036名とついに3000名を越えました。発足10年後の1998年には会員数1439名でありましたので、その後の8年で2倍以上に増えています。1999年以来の認定諸制度の整備(認定医、認定施設、認定技師)や2000年の准会員制度の創設などが会員数の増加につながったのだと思います。また、毎年開催されている「研修医・学生のための夏季セミナー」などのように学会の先輩方が苦労されてきたものも結実しつつあるのでしょう。
一方、高齢化社会を迎えがんの外科手術は難しい患者が増えたところに、放射線治療ではコンピュータ技術の発達でCT Simulatorや定位放射線治療、IMRT、IGRT、陽子線・重粒子線治療、さらには前立腺の組織内照射など、次々と新しい技術が臨床の現場に登場したことも相俟って、放射線治療は年ごとに増え2005年には17万人の患者さんが放射線治療をうけるようになっています(なお、1990年の患者さんは 8万人)。しかし、放射線腫瘍医は3000名の会員のうち約1000名をしめるにすぎず、増える一方の放射線治療の患者さんを十分に対応できないままでいます。
 さらに、国立H病院の放射線治療事故を引き合いに出すまでもなく、日本の放射線治療の品質管理体制には大きな問題があります。放射線治療に関連する5つの学会・団体では共同で放射線治療品質管理機構をつくり、放射線治療の安全性の確保のために放射線治療品質管理士の制度を作りましたが、それだけでは解決できる問題ではもちろんありません。

放射線治療にかかわる諸問題を会員とともに少しでも解決すべくがんばりたいと思っています。よろしくお願いします。

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