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公益社団法人日本放射線腫瘍学会

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No.185
高リスク前立腺癌に対する根治的前立腺全摘後の術後照射;無作為割付比較試験(EORTC trial 22911)の長期成績

Postoperative radiotherapy after radical prostatectomy for high-risk prostate cancer: long-term results of a randomized controlled trial (EORTC trial 22911)

Bolla M, van Poppel H, Tombal B, et al.

Lancet. 2012, Epub

背景

既報の無増悪生存の改善が維持されているかを確認する。

方法

断端陽性あるいはpT3を術後照射群(腫瘍床へ60Gy/6週)と経過観察群に割り付け生化学的無増悪生存を検討した。

結果

術後照射群502例,経過観察群503例,中央観察期間10.6年であった。術後照射は有意に生化学的無増悪生存を改善した(再発・死亡は術後照射群39.4%,経過観察群61.8%)。全晩期有害事象は術後照射群で有意に多かった(70.8% vs 59.7%)。

結論

術後照射が生化学的無増悪生存と局所制御を有意に改善した。一方で臨床的無増悪生存の改善はなかった。

コメント

既報(Lancet 2005; 366: 572-78)では良好とされた臨床的無増悪生存は、その後の遠隔転移・非癌死により有意差がなくなった。前立腺癌の治療効果判定の難しさを感じる。ただし、同様の臨床試験(SWOG; J Urol 2009; 181: 956-62,ARO; J Clin Oncol 2009; 27: 2924-30)の結果を含めて「術後照射は生化学的無増悪生存を改善する」とは言えそうである(SWOGのみ全生存も改善)。

(埼玉医科大学国際医療センター 阿部孝憲/江原 威)

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