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公益社団法人日本放射線腫瘍学会

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No.75
限局した鼻腔 NK/T 細胞リンパ腫に対する初期治療としての放射線治療と化学療法の比較

Radiation therapy versus chemotherapy as initial treatment for localized nasal natural killer (NK)/T-cell lymphoma: a single institute survey in Taiwan

You JY et al.
Annals of Oncology 15:618-625, 2004

対象

46例の限局期の鼻腔リンパ腫症例(1988-2002)

介入

放射線±化学療法(6例)、化学療法→放射線(18例)、化学療法単独(22例)放射線治療は54-60Gyを投与。化学療法はCHOP、m- BACOD、ProMACE-CytaBOMなど

結果

5年全生存率:放射線を初回に行った症例 83.3%、化学療法 28.6%(p=0.0269)。
多変量解析の結果、リンパ節病期とLDHの上昇が全生存および無再発生存に影響していた。また、放射線治療の有無も全生存に影響していた。

結論

限局期鼻腔リンパ腫では化学療法を先行初期治療(front-line)で行うことが良いと考えられた。化学療法後の再発例でも放射線治療の姑息的価値はありそう。

論評

前向き試験のない本対象疾患において、遡及的データではありますが貴重なデータと思われます。しかし、治療法がまちまちであり、解析方法も化学療法先行と放射線中心とした多少曖昧な分類方法を用いており多少気になります。ただ、放射線治療の意義はありそうです。


(鹿間 直人)

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