第1回放射線生物学セミナーのご案内(2010年3月13日)
JASTRO教育委員長 根本 建二
山形大学医学部放射線腫瘍学
最近の放射線治療技術の進歩は、まさに目を見張るものがあります。高精度な放射線治療方の開発、化学放射線療法の普及などにより、治療成績、社会的認知度 も大きく改善してきています。JASTRO教育委員会でも、JASTRO夏期セミナーやJASTRO学術大会の際に、これら放射線治療の進歩をキャッチ アップするための各種教育講演を企画して参りました。
一方で、放射線治療に携わるものとして大変重要な学問分野である、放射線生物学を系統的に学ぶ機会は、ほとんどありませんでした。卒前教育の調査でも、放 射線治療関連の講義は医学部6年間を通じても数時間という大学が多く、臨床を学ぶのが精一杯で、放射線生物を系統的に学ぶ機会が大きく不足していると思い ます。
本セミナーは、放射線治療に携わるスタッフの生涯教育の一環として、放射線治療に携わるものが理解しておくべき放射線生物学の基本を、1日の集中研修コー スで学ぶ目的で企画されました。到達目標は、放射線生物の基礎を理解し、各種放射線生物に関する論文を理解する基礎知識を習得することです。JASTRO 教育講演委員会のメンバーと日本医学放射線学会生物部会の先生方が、協力してカリキュラムの編成が行われ、大変有益なセミナーになることを確信しております。
放射線治療に携わる方は、是非一度は本セミナーに参加され、放射線生物学の基本を学ばれることをおすすめ致します。また、腫瘍学に携わる各科の医師、診療 放射線技師、医学物理士、看護師の参加も歓迎致しますし、がんプロフェッショナル養成プランで大学院在学中の先生方にとっても有用なセミナーだと考えます。
本セミナーは、受講者数、受講者の評価などを勘案し、好評な場合には、定期的な開催を想定しておりますが、まずは是非奮って、周囲のスタッフもお誘いの上、今回のセミナーを受講されるよう強くおすすめいたします。
代表世話人 三浦 雅彦
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
近年の放射線生物学の発展はめざましく、現象論を中心に展開する従来の放射線生物学的アプローチに加え、分子生物学を基盤としたメカニズム解明に迫る現 代生物学まで、内容はかなり多岐にわたってきています。こうした状況において、系統的に効率よく放射線生物学を学びたいという方も多いのではないでしょう か。本セミナーは、このような放射線腫瘍医や、診療放射線技師、医学物理士、看護師等を対象に、放射線生物学を理解して頂くことを目的に開催されるものです。
プログラムは、総論と各論の2部構成になります。総論では、腫瘍制御という観点から放射線生物学を俯瞰するとともに、実際の臨床医の立場から、生物学の 重要性についても言及します。また分子生物学的な実験手法については、汎用される手法に関してわかりやすく解説します。各論は、ほぼ全般を網羅するよう に、DNA損傷修復、シグナル伝達、感受性の修飾因子、放射線によるがん細胞死に分類しました。さらに、放射線生物学を理解する上で、重要かつ論文にも頻 出するキーワードを全科目においてリストアップし、それに沿って解説する講義形態をとります。テキストにもキーワードの解説を掲載し、本セミナー終了後も 活用できるよう構成する予定です。カリキュラムは、5人のメンバーの活発なディスカッションによって構成されました。講師陣は、放射線生物学に精通した基 礎ならびに臨床の先生方にご依頼致しております。本セミナーが、若手医師やコメディカルにとって、放射線生物学の基礎的知識習得の場となれば幸甚です。
第1回放射線生物学セミナー
目的 | 放射線腫瘍医および放射線治療従事者の放射線生物学に対する理解を高める。 | |
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目標 | 放射線生物に関する論文を理解する基礎知識を習得する。 | |
開催日程 | 2010年3月13日(土) 9:55~16:45 | |
開催場所 | 東京医科歯科大学歯学部特別講堂(キャンパスマップ6番の棟・4階) http://www.tmd.ac.jp |
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主催 | 日本放射線腫瘍学会教育委員会・日本医学放射線学会生物部会 | |
参加対象者 | 放射線腫瘍医、診療放射線技師、医学物理士、看護師 | |
募集方法 | インターネットのみの受付です。 下記のボタンをクリックしてください。
受付はすべて完了致しました。ありがとうございました。定員に達したため、当日受付は致しませんのでご注意下さい。 |
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受付開始 | 2009年11月2日(月)正午 | |
募集人数 | 150名 | |
参加費 | (事前)
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